【決定版】Cookie と セッションの本質的な違いを完全解説!

Cookieとセッションの違いは何か? エンジニア

Web開発をしていると、しばしばCookieセッションという言葉を耳にします

これらは、ユーザーの状態を管理するために重要な技術ですが、初心者のうちはその違いや使い分けが分かりにくいものです。

「Cookie」と「セッション」ってどう違うの?
それぞれを使うべき場面や、選ぶ際の基準は?

この記事では、そんな疑問に答えるために、Cookieとセッションの違いを徹底的に解説します。

特に、これからWeb開発を始める人や、まだ基本的な技術を学び始めたばかりのエンジニアの方々に向けて、分かりやすく、実践的な知識をお届けします。

この記事で分かること
Cookieとセッションの…
  • 基本的な違い
  • 用途や使い分けのポイント
  • メリットデメリット

Cookieとは?【基礎知識】

まずはCookieから見ていきます。

Cookieは、Webブラウザに保存される小さなデータです。

これを使って、Webサーバークライアント(ユーザーのブラウザ)の間で情報をやり取りします。

Cookieの流れ
  1. ブラウザがWebサーバーにアクセス
  2. サーバーからCookieが送信
  3. ユーザーのブラウザに保存
  4. 再度同じサーバーにアクセス
  5. 保存されているCookieがサーバーに送信
  6. ユーザーの状態や設定を認識
Cookieの流れ①~③
Cookieの流れ①~③
Cookieの流れ④~⑥
Cookieの流れ④~⑥

このように、Cookieはブラウザ側にデータを保存し、同じWebサイトを訪れるたびにその情報をサーバーに送信する仕組みです。

 

Cookieの特徴

Cookieには以下のような特徴があります。

クライアント側に保存

CookieはユーザーのWebブラウザに保存されます。これにより、ユーザーが同じブラウザで再度サイトにアクセスすると、前回のセッション情報を保持することができます。

サイズ制限

Cookieのデータは通常4KB以下に制限されており、保存できるデータ量が少ないため、大量のデータを保存する用途には向いていません

有効期限

Cookieには有効期限が設定でき、期限が切れるとブラウザが自動的にCookieを削除します。

特にセッションCookieは、ブラウザを閉じると自動的に削除されるため、一時的なデータ保存に向いています。

セキュリティ

Cookieはブラウザに平文で保存を行うため、悪意のあるユーザーによる盗聴や改ざんのリスクがあります。

そのため、Cookieに保存する情報には注意が必要です。

Cookieの主な用途

Cookieは主に以下のような用途があります。

用途説明
認証情報の保存ログイン状態を保持するために使用。
例えば、ユーザーがログインした状態を維持するために、認証用トークンを保存。
ユーザー設定の保持Webサイトの表示言語やテーマカラーなど、ユーザーの設定を保持。
トラッキングユーザーの行動を追跡し、広告配信などに利用することが可能。

詳しくは別の記事も参考にしてみてください。

 

セッションとは?【Webアプリケーションでの状態管理】

次に、セッションについてです。

セッションは、ユーザーがWebサイトにアクセスしている間、サーバー側でユーザーの状態を管理する仕組みです。

セッションの流れ
  1. ユーザーがWebサイトにアクセス
  2. サーバーが一意のセッションIDを生成
  3. Cookieを介してユーザーのブラウザに送信
  4. ユーザーが再度Webサイトへリクエスト
  5. セッションIDからユーザーの状態を認識
セッションの流れ①~③
セッションの流れ①~③
セッションの流れ④~⑤
セッションの流れ④~⑤

セッションはサーバー側で管理され、クライアント側にはセッションIDだけが保存されます

このセッションIDを基に、サーバーがユーザーの状態を追跡します。

 

セッションの特徴

セッションには以下のような特徴があります。

サーバーサイドに保存

セッションデータはすべてサーバー側で管理され、クライアントにはセッションIDだけを保存します。

これにより、大量のデータを安全に保存すること可能になります。

データの永続性

セッションは通常、ブラウザが閉じるまで(またはサーバー側で終了されるまで)保存されます

一定時間使用されなかったセッションは、自動的に削除されることが多いです。

セキュリティ

セッションデータはサーバー上に保存されるため、クライアント側での改ざんや盗聴のリスクは低くなります

しかし、セッションIDが盗まれると不正にログインしたり、データにアクセスされたりする可能性があるため、HTTPS等で暗号化することが推奨されてます。

セッションの主な用途

セッションは主に以下のような用途があります。

用途説明
ユーザー認証ユーザーがログインした後、サーバー側でその状態を管理。
ログイン後にページ遷移しても、ユーザー情報が保持される。
一時的なデータの保存フォームデータやショッピングカートの内容など、セッション期間中に必要な一時的なデータを保存。

上記のようにセッションは、ユーザーがサイトを訪れている間に必要な情報を保持するため、特に一時的なデータの保存に適しています

 

Cookieとセッションの比較

CookieとセッションはどちらもWebアプリケーションの状態管理に使われますが、その動作や用途には大きな違いがあります。

以下の表に、主な違いをまとめました。

特徴Cookieセッション
保存場所クライアント(ブラウザ)サーバー
保存されるデータ少量(最大4KB)大量
データの有効期限ユーザーが指定した期限やセッション終了時サーバー側で管理(ブラウザを閉じるまで)
セキュリティリスクが高い(平文保存)安全性が高い(サーバー側で管理)
用途・認証情報
・ユーザー設定
・トラッキングなど
・ユーザー認証
・一時的なデータの保存

Cookieとセッションを使い分ける基準

Cookieとセッションを使い分ける基準としては以下のポイントがあります。

データの重要性とセキュリティ

  • 高いセキュリティが求められる(例えば、ユーザー認証情報や機密データ)
    ➡セッション
  • セキュリティリスクが低い(例えば、ユーザーの言語設定やトラッキング情報)
    ➡Cookie

データのサイズ

  • 軽いデータ(ログイン情報のトークンや設定情報)
    ➡Cookie
  • 大量データ
    ➡セッション

データの持続性

  • ユーザーの好みや設定(テーマ、言語設定)
    ➡Cookie
  • 一時的なデータ
    ➡セッション

まとめ:Cookieとセッション、あなたの用途に最適な選択は?

Cookieとセッションは、どちらもWebアプリケーションにおける状態管理に欠かせない技術ですが、それぞれに特徴があります。

開発者として、どちらを使うべきかを正しく選択することが、セキュリティやユーザーエクスペリエンスに大きく影響します。

  • Cookie
    • 小さなデータを長期間保存する場合に最適
    • ブラウザで一時的に保存
    • セキュリティ面で配慮が必要
  • セッション
    • 大量のデータを安全に保存可能
    • サーバーで一時的に保存
    • セキュリティが高い

セッションとCookieの違いを理解し、アプリケーションの要件に基づいて使い分けることで、より安全で効率的なWeb開発が可能になります。

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