Apacheとは?Webサーバとして人気なサーバソフトの特徴を紹介

Apache入門:webサーバーの基本を理解する インフラ

インターネットを使っていると、日々ウェブサイトを閲覧したり、ブログを読んだり、動画を楽しんだりしていますが、これらのサービスはすべて「Webサーバ」と呼ばれる仕組みに支えられています。

その中でも、特に多くのウェブサイトで使用されているのが「Apache HTTP Server」、通称「Apache(アパッチ)」です。

この記事では、Apacheがなぜ世界中で使用されているのか、その特徴や仕組みを詳しく解説します。また、実際にApacheを使ってWebサーバを立てる際に役立つインストール方法や基本的な設定方法についても紹介します。

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どんな役割があるの?

お猿SE
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Webサーバがないと自分のwebサイトを世界に届けることはできない!

Apache HTTP Serverとは?

まず、Apacheとは何かを簡単に見ていきます。

Apache HTTP Serverは、1995年に登場したオープンソースのWebサーバソフトウェアです。

Webサーバとは、ウェブサイトのコンテンツ(HTMLファイルや画像、動画など)をインターネット上でリクエストされた際に、ブラウザへそのデータを送信する役割を持っています。

Apacheは、オープンソースで無料で使えるという点が大きな特徴であり、特に企業や個人でWebサーバを立てる際に選ばれることが多いです。インターネット全体の約50%がApacheを使用していると言われており、非常に高いシェアを誇ります。

 

Apacheが選ばれる理由

Apacheはなぜこれほどまでに多くの人々に選ばれているのでしょうか?その理由をいくつか挙げてみましょう。

Apacheが選ばれる理由
  • オープンソースで無料
  • 高い信頼性と安定性
  • 柔軟性とカスタマイズ性
  • セキュリティ対策の充実
  • 広範なサポートとドキュメント

オープンソースで無料

ApacheはオープンソースのWebサーバソフトウェアであり、誰でも無料で使用することができます

これにより、サーバーの立ち上げや運営コストを抑えつつ、高機能なWebサーバを利用できるため、多くの企業や個人が導入しています。

高い信頼性と安定性

Apacheは、長年にわたってバージョンアップと改善が行われており、信頼性と安定性が非常に高いです。

そのため、個人のブログから大規模な企業のウェブサイトまで、幅広い用途で利用されています。

柔軟性とカスタマイズ性

Apacheはモジュール(プラグイン)方式を採用しており、必要な機能を追加することで、自分のサーバに合わせた設定を行うことができます

例えば、SSL暗号化通信を使用するための「mod_ssl」、動的コンテンツを扱うための「mod_php」など、必要な機能を個別に追加できるので、無駄なく効率的にサーバを構築できます。

セキュリティ対策の充実

Apacheは、セキュリティ面でも優れた対応がされています。セキュリティパッチが頻繁に提供されており、セキュリティリスクに迅速に対応しています。

必要なモジュールだけを有効にして、不必要な機能を無効にすることができるため、リスクを最小限に抑えることができます。

広範なサポートとドキュメント

Apacheは世界中で使用されているため、公式のドキュメントだけでなく、様々なコミュニティやユーザーによる情報が豊富にあります

問題が発生した場合でも、すぐに解決策を見つけやすい点が大きな魅力です。

 

Webサーバとしての仕組み

ここまで、Apacheの特徴について見てきましたが、実際にWebサーバとしてどのように機能するのでしょうか?

Webサーバの役割

Webサーバは、インターネット上でウェブページを表示するために必要なデータを保管し、クライアント(ブラウザ)にそのデータを送信する役割を果たします。

具体的には、以下のような動作を行います。

Webサーバの役割
  • リクエストの受け取り
    ユーザーがウェブブラウザを使ってURLを入力すると、そのリクエストはDNSサーバーを経由してWebサーバに届きます
     
  • コンテンツの提供
    Webサーバは、リクエストされたファイル(HTML、CSS、画像ファイルなど)を探し、適切なレスポンスを返します
     
  • 動的コンテンツの生成
    CMS(コンテンツ管理システム)やPHP、データベースと連携して動的にコンテンツを生成し、ユーザーに提供することもできます。
     
  • エラーメッセージの表示
    リクエストが不正な場合や、リソースが見つからない場合は、エラーページ(404ページなど)を表示することになります。

プロトコル(HTTP)

Webサーバがデータをやり取りする際には、「HTTP(Hypertext Transfer Protocol)」という通信プロトコルが使われます。HTTPは、ブラウザがWebサーバにリクエストを送信し、サーバがレスポンスを返すためのルールを定めたものです。

例えば、Webブラウザで「http://example.com」と入力すると、HTTPプロトコルを使ってWebサーバにリクエストが送られ、サーバはそのリクエストに対応するデータを返します。

 

Apacheのインストールと基本設定

ここでは、実際にLinux環境(Ubuntu)でApacheをインストールする手順を紹介します。

Apacheのインストール手順
  • インストール
  • 基本設定
  • モジュールの導入

インストール

まず、以下のコマンドでApacheをインストールします。

sudo apt update
sudo apt install apache2

インストール後、Apacheサービスを起動し、ブラウザで確認します。

sudo systemctl start apache2

ブラウザで「http://localhost」にアクセスすると、Apacheのテストページが表示されればインストール完了です。

基本設定

次に、基本的な設定を行います。セキュリティを強化するため、設定ファイル「/etc/apache2/conf-enabled/security.conf」を編集します。

sudo vi /etc/apache2/conf-enabled/security.conf

セキュリティ強化のため、以下の変更を加えます。

  • ServerTokensを「Prod」に変更
  • ServerSignatureを「Off」に変更

設定変更後、Apacheを再起動します。

sudo systemctl restart apache2

モジュールの導入

必要なモジュールを追加することで、機能を拡張できます。

例えば、PHPやCGIスクリプトを使いたい場合、以下のコマンドでインストールします。

sudo apt install php libapache2-mod-php

これで、PHPを使用した動的コンテンツの提供が可能になります。

 

まとめ

Apacheは、Webサーバソフトウェアの中でも非常に人気があり、柔軟性信頼性セキュリティが高いことから、世界中で広く使用されています。

オープンソースで無料で使用できるため、個人から大規模な企業まで、さまざまなユーザーに対応する強力なツールです。

Apacheを使うことで、効率的にWebサーバを運営し、安定したサービスを提供することができます。設定や運用に関する豊富な情報があるため、初心者でも安心して使い始めることができるのも大きな魅力です。

今回の記事を参考に、Apacheを活用したWebサーバの構築に挑戦してみてください。

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サーバー知識はどこへ行っても通用する普遍的な基礎知識。
少しずつ身に付けて行こう!

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